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富士登山の顛末(4)

太陽が昇ったあとまた仮眠を取って、7時のアラームで起床した。
そのころ、ご来光を見るために2時ごろ山小屋を出て山頂に向かった一団が
山小屋に戻ってきたようで、にわかに山小屋がにぎわしくなった。
(わたしたちのように山小屋に残っているのは体調の悪い人たちなので、
彼らが戻ってくるまでは静かだったのだ。)

わたしたちの泊まる部屋の隣にも女性の登山グループが戻ってきたのだけど、
部屋からもれて伝わってくる彼女たちの話を聞いて衝撃を受けた。

カレーを食べて体調が悪くなったけど、山頂まで行けてよかったよね~。」


な、なぬッ!!
この胃腸のキモチワルさはカレーのせい?!?!
(そして彼ちの頭痛も・・・?!)
え~。

高山病なら仕方がないと納得して登頂をあきらめたものの、
カレーのせいだというのなら話は別!
なんか割り切れない気持ちに・・・。


それでもこの体調の悪さはどうしようもないので、7時半ごろ下山開始。
登るのはつらかったけど、下りはスイスイ足が進む。
胃腸の具合が悪いので、たびたび足がとまったけれど、
すぐに7合目の休憩所に戻った。

でもそれからが長かった・・・。
7合目から、約2キロの”砂走り”に入るのだ。
急勾配の斜面を、ふかふかの砂道を滑るようにしながらまっすぐ下る。
足元がやわらかく、一歩でかなり進めるので最初は楽しんでいたのだけれど、
だんだんひざ・ももに疲労がたまってきて、
さらにだんだん”砂走り”を歩くのに飽きてきてしまった。
何しろ、山のふもと(わたしにはこう見えた)まで
ずーっとまっすぐこの道が続いている様子が見えているのだ。



富士登山の顛末(4)_c0016208_20111398.jpg




砂走りをうんざりしながら
下るちほ。
富士登山の顛末(4)_c0016208_20112083.jpg



砂走りから見た空。
まだまだ雲の上。
急勾配な斜面がわかる?



精神的・肉体的なダメージがひどくて、
何回も足をとめてしまった。
17kgの荷物をしょっている彼ちは、
わたしが立ち止まるたび一緒に止まってくれたけど、
よく見たら、「こっちは止まると余計つらいんだよ!(怒)」という顔をしていた。


砂走りを必死の思いで歩ききって、木々の生い茂る森をぬけて
5合目の最初のスタート地点に戻ったのが17日の12時近く。
下山に4時間半かかってしまった。
駐車場に戻るために、またさらに信じられん傾斜の坂道を登って、
やっとピンクのヴィツ子のもとに戻れた。

はぁ~。
長かったです・・・・・・。


富士登山(いや、下山)をがんばれたのは、
この次に三浦半島ビーチコーミングの日程が控えていたから。
「あんまりゆっくり歩いてると次の日程に差し支えるぞ」と、
彼ちがうまいことわたしの目の前においしそうなニンジンをぶら下げてくれたおかげ・・・。


車で下界におりて、温泉につかって、湘南・三浦方面に向かった。

富士登山の顛末(4)_c0016208_2030362.jpg




富士山5合目~6合目に
咲いていたあざみ。


わたしが登った須走り口はこんなところ
リンク先:「あっぱれ!富士登山」 ルート別解説 須走り口
by ripplering77 | 2005-08-22 20:32 | 海を楽しむ

子どもにも大人にも自然とのつながり、枠を外して遊び心・子ども心を!趣味はビーチコーミング、仕事は森のようちえん まめとっこ代表。森や海で思いっきり遊んで学び、育つ日々。


by 石井 千穂
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